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永石 隆二; 木村 貴海; 吉田 陽一*; 古澤 孝弘*; 田川 精一*
Journal of Physical Chemistry A, 106(39), p.9036 - 9041, 2002/10
被引用回数:3 パーセンタイル:8.63(Chemistry, Physical)ユウロピウム(III)の還元に及ぼす配位状態の影響を解明するため、パルスラジオリシス法により水和電子とアミノポリカルボン酸錯体との反応の速度定数を測定した。ここで、錯体の内圏水和数が異なる9種類のアミノポリカルボン酸を用い、錯体の水和数や安定度定数,酸化還元電位と速度定数との線形関係を見いだした。このような錯体の還元機構を明らかにするため、速度定数の温度依存性により反応の活性化パラメータを評価し、ユウロピウムの3価/2価間の配位状態変化に伴う配位子の再配向が反応に直接反映していること、つまり、反応に対する支配因子がエントロピー項であることを明らかにした。さらに、速度定数のイオン強度依存性により還元機構における拡散過程について検討した。
福本 雅弘; 西川 義朗*
JNC TN8400 2001-017, 355 Pages, 2001/03
TRU廃棄物処分研究における廃棄体中に含有される有機物の処分場の性能への影響評価の一環として、以下の7有機物について有機物の変質機構の中で重要と考えられるアルカリ加水分解の試験を行った。90C、91dまでのアルカリ加水分解試験の結果、各有機物が低分子量化し、有機物由来の分解物や変成物と推定される成分を溶液中に検出することができた。処分という長期間を考えた場合、各有機物は、今回確認したような分解生成物になると考えられる。確認した分解生成物を以下の各有機物の後に付記した。そのため、これら分解生成物についての放射性核種移行に与える影響評価が今後重要となる。(1)ナフタレンスルホン酸とリグニンスホン酸の混合系セメント用減水剤(ナフタレンジスルホン酸など)、(2)ポリカルボン酸系セメント用減水剤(末端メトキシポリエチレングリコールのオリゴマー)、(3)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩(EDTA)(EDTAから酢酸が脱離・環化した変成物)、(4)りん酸トリブチル(TBP)(DBP、n-ブタノール)、(5)ポリ酢酸ビニル(酢酸)、(6)ナイロン66(アジピン酸、ヘキサメチレンジアミン)、(7)硬化したエポキシ樹脂(グリセロールポリグリシジルエーテル、カルボン酸)
福本 雅弘; 西川 義朗*; 加川 昭夫; not registered
JNC TN8400 2000-017, 30 Pages, 2000/03
TRU廃棄物処分研究における有機物の影響評価の一環として、有機物であるセメント用減水剤(以下減水剤と記す)を用いアメリシウム-241(以下241Amと記す)のCa型化ベントナイトに対する吸着試験をバッチ法により行い、分配係数に与える減水剤の影響(減水剤の有無、減水剤濃度の違い、減水剤の種類(2種)の違い)について確認した。その結果、減水剤が共存しない条件での241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数(以下分配係数と略す)は1.2103m3/kgより以上であったのに対し、減水剤の種類としてナフタレンスルホン酸系を用いた場合では、減水剤濃度の低い条件(0.3g/kg)では5.2102m3/kg、減水剤濃度の高い条件(30g/kg)では2.010-1m3/kgの分配係数が得られた。減水剤の種類としてポリカルボン酸系を用いた場合では、減水剤濃度の低い条件(0.5g/kg)では1.3103m3/kgより以上、減水剤濃度の高い条件(50g/kg)では1.810-1m3/kgの分配係数が得られた。尚、減水剤濃度は、一般的に水セメント比が1程度の場合、標準的な混練水中の使用濃度は10g/kg程度であることを参考に定めた。これらより、減水剤が共存することにより、241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数は低下すること、2種の減水剤間の分配係数の差はないことを確認した。また、減水剤濃度は分配係数に影響を与え、減水剤濃度の高い方が分配係数が小さい傾向がみられた。すなわち、減水剤は、高濃度であれば241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数に影響を及ぼすが低濃度であれば241AmのCa型化ベントナイトに対する分配係数にさほど影響を及ぼさないと考えられる。
高橋 嘉夫*; 木村 貴海; 加藤 義春; 薬袋 佳孝*; 巻出 義紘*; 富永 健*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(2), p.335 - 340, 1999/00
被引用回数:15 パーセンタイル:72.22(Chemistry, Analytical)天然に存在するフミン酸のような高分子有機酸とアクチノイド(III)及びランタノイド(III)との錯形成は重要であるが、その不均一性によりその錯構造は明らかではない。Eu(III)とポリカルボン酸[ポリアクリル酸(PAA),ポリマレイン酸(PMA),ポリメタクリル酸(PMAA),ポリヒドロキシアクリル酸(PHAA)]をモデル物質に用いて、レーザー誘起分光法により錯体の水和数Nの測定からその構造を研究した。PAA錯体ではpH2.5から錯形成し、3.5pH9で2.5N4であった。PMM及びPHAA錯体のNは安定度定数と逆の順序(PHAA錯体PAA錯体PMA錯体)であった。これは、より多くの脱水和により安定な錯体が形成されることを示す。PMAA錯体のNのpH依存性は他の錯体と異なり、pH7で極大を示した。pH滴定、粘性測定からPMAA錯体の急激な形態の転移としてこれを解釈した。
木村 貴海; 加藤 義春; 武石 秀世; 高橋 嘉夫*; 薬袋 佳孝*; Choppin, G. R.*
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.61 - 81, 1999/00
金属イオンの第1水和圏内の水分子数(内部水和数N)は、化学種の配位環境に関する分子レベルの情報を提供する。時間分解発光法を用いてIII価アクチノイドAn(III)[An=Am,Cm]及びランタノイドLn(III)[Ln=Nd,Sm,Eu,Tb,Dy]の発光寿命とHの相関を系統的に研究した。DO-HO混合溶液中のHOの濃度と1/の比例関係及びHO中におけるNの値から、測定によるHO評価のための相関関係を提案した。これらの関係をポリアミノポリカルボン酸錯体中のAn(III)とLn(III)の水和状態、陽イオン交換樹脂へのCm(III)とEu(III)の分離挙動、及びシリカ、粘土鉱物へのEu(III)の吸着挙動の研究に適用し、上記の方法が種々の環境におけるAn(III)及びLn(III)の化学種の解明に有効な手段であることを実証した。
木村 貴海; 加藤 義春
Journal of Alloys and Compounds, 275-277, p.806 - 810, 1998/00
被引用回数:110 パーセンタイル:96.65(Chemistry, Physical)ランタノイド[Ln](III)イオンの内部水和数Nと発光寿命との相関を調べるために、一連のポリアミノポリカルボン酸を配位子とするLn(III)錯体[Ln=Sm,Eu,Tb,Dy]の水和状態を詳細に研究した。DO-HO溶液中のLn(III)の発光寿命測定から得た直線相関と、前に報告したHO中でのNから、錯体中のNを評価した。各錯体中のEu(III)とTb(III)の平均のNは文献値とよく一致した。Sm(III)とDy(III)の最低励起状態と基底状態のエネルギー差はほぼ等しいため同様な消光挙動が期待できるが、測定したSm(III)のNはDy(III)のそれより大きな値を示した。また、DO中の錯体の発光寿命の測定では、これらの配位子によるLn(III)の消光はみられなかった。これらの結果は、Sm(III)の総配位数はEu(III),Tb(III)及びDy(III)よりも約1大きいことを示唆する。Ln(III)のN決定のための相関関係の導出を検討した。
木村 貴海; 加藤 義春
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.867 - 871, 1998/00
被引用回数:67 パーセンタイル:92.53(Chemistry, Physical)金属イオンの内部水和数N、すなわち第1水和圏にある水分子数は、化学種の配位環境に関する重要な情報を提供する。励起状態の寿命からIII価アクチノイド及びランタノイドのNを決定するために、蛍光寿命とNとの相関を研究してきた。本報では、ナノ秒オーダーの寿命を持つAm(III)及びNd(III)を対象に、この相関を検討した。DO-HO溶液及び一連のポリアミノポリカルボン酸錯体中のAm(III)とNd(III)の寿命をそれぞれ692nm及び890nmにおいて測定した。DO-HO溶液中での結果から、AmとNdの励起エネルギーはともに配位水のOH振動へのエネルギー移動で緩和されることを明らかにした。一連の錯体中のNの結果はいずれもEu(III),Tb(III)などよりも大きく、Am(III)とNd(III)がより大きな総配位数を持つことが示唆された。これらを基に、蛍光寿命とNとの相関を報告する。
石渡 英一*; 木村 貴海; 加藤 義春; 長谷川 佑子*
Anal. Sci. Technol., 8(4), p.499 - 503, 1995/00
ランタノイド系列元素の溶液中における錯体の安定性を研究するために、クロロホルム中におけるランタノイド(III)-テノイルトリフルオロアセトン(TTA)錯体と7種のカルボン酸との付加錯体の生成定数を溶媒抽出法により測定した。カルボン酸との生成定数は概して原子番号の増加とともに減少したが、系列の中央でわずかに変化した。この傾向は系列中央での配位数の変化に対応すると解釈した。配位数の変化を確認するために、Eu(III)の蛍光寿命測定によりEu(TTA)及び付加錯体の水和数決定を試みた。Eu(TTA)及び付加錯体Eu(TTA)HB、Eu(TTA)・2HB(HB=カルボン酸)に対し、それぞれ3、2、1または3、1、0の残存水和数が示唆された。
木村 貴海; 加藤 義春
Journal of Alloys and Compounds, 225, p.284 - 287, 1995/00
被引用回数:61 パーセンタイル:93.37(Chemistry, Physical)Eu(III)及びTb(III)を参照イオンとして、Sm(III)及びDy(III)の蛍光寿命の逆数Kと第1配位圏の水分子数nとの関係を調べた。DO/HO中及び臭素酸塩中のランタノイドイオンの蛍光寿命の測定から、HO中のSm(III)及びDy(III)のnはそれぞれ9.00.5及び8.40.4であることを明らかにした。さらに、ドナー配位数が既知のポリアミノポリカルボン酸とランタノイドイオンの1:1錯体を用いて、K(ms)の測定からSm(III)及びDy(III)錯体中のnを決定する実験式;n=0.026K(Sm)-1.6及びn=0.024K(Dy)-1.3を提案した。
加川 昭夫; 須黒 寿康; 福本 雅弘; 宮本 陽一; 中西 芳雄
PNC TN8410 94-078, 57 Pages, 1994/07
有機系TRU廃棄体(マトリックスが有機物であるもの及び廃棄物中に有機物を含むもの)は地下深部へ処分した際、廃棄体から地下水中へ溶解した有機成分(以下、可溶性成分)とTRU元素等の長寿命核種が安定な錯体を形成して、TRU核種の溶解度を上げたり、核種移行速度が速まるおそれがある。このため、今回、東海事業所から発生する有期系TRU廃棄物の内、貯蔵量が多く今後も増加が考えられるアスファルト固化体を評価対象として、アスファルト中の可溶性成分の回収試験及びアスファルト中の可溶性成分の浸出試験及び金属イオン(ニッケル、ジルコニウム)との錯体生成試験を行った。可溶性成分のメタノール・クロロホルム混合溶媒による抽出を行った結果、溶出量はアスファルト40gに対して約1mg(35ppm)と微量であった。一方、水酸化ナトリウムによる抽出を行った結果、抽出物のFT-IRから有機金属錯体形成を生じる可能性のある有機配位子としてカルボン酸の吸収スペクトルを得た。また、FABによりこのカルボン酸の分子量を測定した結果、分子量は100900までのカルボキシル変性物であることがわかった。アスファルト+金属イオン(ニッケル、ジルコニウム)+イオン交換・蒸留水による363Kの浸出試験では浸出液中の全有機炭素量を測定した結果、アスファルトに対して約300400ミューgC/gと微量であった。さらに、浸出液中の有機金属錯体の確認として、金属錯体の代表的な抽出溶媒であるMIBK(メチルイソブチルケトン)の浸出試験で得られた浸出液を抽出したが、有機金属錯体は抽出されなかった。以上より、今回の評価試験の限りにおいては、アスファルトの可溶性成分量は少なく、処分の性能評価に影響する錯体生成も認められなかった。
木村 貴海; Choppin, G. R.*
Journal of Alloys and Compounds, 213-214, p.313 - 317, 1994/00
被引用回数:265 パーセンタイル:99.74(Chemistry, Physical)Eu,Tbなどのランタノイドイオンに対し、蛍光寿命の逆数(K=1/)とイオンの水和数(n)との間に直線的な相関がある。Cmに対し同様の関係があるかどうかを検討するために、Euを参照イオンとしてCmの蛍光寿命を種々の系において測定した。DO/HO中及びランタン化合物中のCmの蛍光寿命の結果からKとnの間に次の関係があることを明らかにした。n=0.612K(ms)-0.468。この関係をEu錯体に対し水和数が既知のポリアミノポリカルボン酸のCm錯体に適用し、水和状態を研究した。Eu,Cm錯体は同様の熱力学パラメータをもつにもかかわらず、Cm錯体の水和数は明らかにEu錯体のそれより大きかった。本報においてその結果を議論する。
G.Ferro-Flores*; 守屋 孝; 三浦 文徳; 松岡 弘充; 保泉 澄*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, Letters, 175(3), p.219 - 228, 1993/00
C標識カルボン酸を合成するための短時間合成法の検討を、装置の設計・製作および[1-C]安息香酸の合成を通して行った。この結果、化学的、放射化学的収率および化学的、放射化学的純度は満足できる値で、全操作に要した時間は20分以内であったことから、本法はC標識カルボン酸の合成に適用できることが示された。
橋本 雅史; 和田 博之*; 大森 巍*; 吉原 賢二*
Radiochimica Acta, 63, p.173 - 177, 1993/00
ヘキサキス(チオウレア)テクネチウム(III)錯体との配位子置換反応により、代表的なポリアミノポリカルボン酸であるEDTAおよびHEDTAを配位子とした+3価のテクネチウム錯体を合成することができる。この配位子の置換反応に対する速度論および生成する錯体の組成という二つの視点から錯体の生成反応の機構を考察した。
江草 茂則; 幕内 恵三
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 20, p.863 - 874, 1982/00
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸(AAc,MAAc,IAc)などのカルボン酸モノマーとスチレンとの放射線乳化共重合を行なった。これらの酸モノマーの重合挙動を、電導度及びpH滴定法により追跡したところ、重合速度は疎水性の順、つまりIAcAAcMAAcの順に増加し、さらにその重合の場は主として生長粒子の表面及びその近傍であることが明らかになった。一方、スチレンとこれら酸モノマーとの共重合速度は、スチレンの単独重合速度と比較して、AAcとMAAcの場合には増加するがIAcの場合には減少することがわかった。ストップドフロー法によりラテックスの粒子径を測定したところ、この共重合速度の変化は生長粒子の数によっては説明できず、むしろスチレン分子の油滴から生長粒子への輸送速度によって説明すべきであることが示唆された。
佐々木 祐二; 金子 政志; 伴 康俊; 野水 大輝*; 土田 裕介*; 松宮 正彦*; 中瀬 正彦*; 竹下 健二*; 下坂 隆裕*; 鈴木 達也*
no journal, ,
化学挙動の類似した3価アクチノイド(An)とランタノイド(Ln)の分離比拡大のために、溶媒抽出において水溶性配位子の利用を検討している。本研究では、水溶性配位子として10種類のアミド及びカルボン酸系配位子を水相に添加した系においてTODGAによる溶媒抽出を行い、マスキング効果の比較を行った。注目すべき結果として、pH 2以下の条件で同じ中心骨格ならばアミドのLn錯形成能力はカルボン酸より高い。ここでは、Ln14元素をLa-Nd, Sm-Gd, Gd-Ho, Er-Luに分類してそれぞれの錯形成反応の違いや、Anの反応がどのLnグループの反応と一致するかについて言及する。
佐々木 祐二; 金子 政志; 伴 康俊
no journal, ,
化学挙動の類似した3価アクチノイド(An)とランタノイド(Ln)の分離比拡大のために、抽出剤と水溶性配位子の同時利用を検討している。新抽出剤開発に比べて水溶性のマスキング剤開発は少ない。本研究では、水溶性配位子として10種類のアミド及びカルボン酸系配位子を水相に添加した系においてTODGAによる溶媒抽出を行い、マスキング効果の比較を行った。pH2以下の条件で同じ中心骨格ならばアミドのLn錯形成能力はカルボン酸より高いことが分かった。